情報・資料研究部会過去の活動一覧

日時
2012年9月14日(金)
13:00〜18:00
場所
国立新美術館 講堂(3F)

ワークショップ「所蔵作品情報の発信 — 《文化遺産オンライン》による実践」開催報告

名 称:全国美術館会議 情報・資料研究部会ワークショップ
テーマ:所蔵作品情報の発信 — 《文化遺産オンライン》による実践
日 時:2012年9月14日(金)13:00~18:00
会 場:国立新美術館 講堂(3F)
主 催:全国美術館会議 情報・資料研究部会、国立情報学研究所、国立新美術館

プログラム

開会の挨拶/山脇佐江子(姫路市立美術館 館長 / 情報・資料研究部会 部会長)(代読)
趣旨説明/鴨木年泰(東京富士美術館 学芸員 / 情報・資料研究部会 幹事)
文化遺産オンラインについて/丸川雄三(国際日本文化研究センター)
各コースワークショップ/講師:室屋泰三(国立新美術館/ 情報・資料研究部会メンバー)、
               丸川雄三(国際日本文化研究センター/国立情報学研究所)
[Aコース (1件ずつ登録)]レクチャー、ワークショップ体験
[Bコース(CSV一括登録)]レクチャー、ワークショップ体験
まとめ/参加者感想、講師総括、質疑応答

開催報告

 情報・資料研究部会は2012年度、ワークショップ「所蔵作品情報の発信──《文化遺産オンライン》による実践」を開催いたしました。 
 ワークショップは、副題が示すとおり、文化庁が運営する文化遺産オンラインに焦点を当てたものです。周知のように文化庁は全国の美術館に対し所蔵品データの提供・登録を求めており、それに応じて各館により登録されたデータが文化遺産オンラインに収録されています。
 しかし現状では十分なデータが整備されているとは言い難く、信頼のおける検索手段となるにはいたっていません。
 そこで、美術館の参加を阻む要因の一つとされる技術的課題(データ登録方法)を解決するために企画したのが本ワークショップです。
 今回、当部会が文化遺産オンラインを取り上げることになった発端は、立ち上げから現在までその運用を支援してきた国立情報学研究所の高野明彦教授から連絡を受けたことにありました。ちょうど部会で、昨年度まで開催してきたセミナーで「引き続き作品情報について学ぶ機会がほしい」という声を受け、これにどう応えるかを検討していた時期のことです。
 こうして両者で協議・検討を重ねた結果、文化遺産オンラインをいわば作品情報公開の手段の一つとしてとらえ、これを主題としたワークショップを開催するという運びとなりました。
 当日は国立情報学研究所及び当部会からそれぞれ講師1名が立ち、最初に文化遺産オンラインの概要やデータ登録の方法が説明されました。続いて参加者は予め用意されたユーザー名とパスワードを用いてデータ登録を体験しました。各館が持ち寄ったデータと出力先(ここでは文化遺産オンライン)とで項目が異なる場合はどう対処するか等、実践的な情報処理を学ぶ機会となったと手応えを感じています。
 一方で、当初の予想より応募が少なかったこと、また会場からは文化遺産オンライン自体の考え方や今後の展望について知りたいという意見が出たことなどは反省材料となりました。実習時間を確保するため今回はあえて文化遺産オンライン自体のありようについては触れませんでしたが、全美の一部会としてはもう少し批判的精神をもって取り組む工夫が必要だったかもしれません。
 情報・資料研究部会はこれからもニーズに応える成果を得ることを目指して活動に取り組んでいきたいと思います。

情報・資料研究部会幹事 川口雅子(国立西洋美術館)

参加報告

所蔵作品情報の発信 ―《文化遺産オンライン》による実践 ワークショップに参加して 植木 啓子
(アート・ドキュメンテーション学会発行『アート・ドキュメンテーション通信』95号に掲載)
参加報告
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