総会

日時
2017年5月25日(木)~2017年5月26日(金)
場所
鎌倉プリンスホテル(神奈川県鎌倉市)
担当館
神奈川県立近代美術館

第66回全国美術館会議総会

日程等

第1日/5月25日(木)
 総 会 13:00~16:50(受付12:00~)
  1.開会挨拶 全国美術館会議会長
  2.歓迎挨拶 神奈川県知事
  3.来賓挨拶 文化庁長官
  4.議長選出
  5.議  事 
    第1号議案 平成28年度事業報告並びに収支決算について
    第2号議案 平成29年度事業計画(案)並びに収支予算(案)について
    第3号議案 新入会員館及び退会館について 
    第4号議案 新役員の選任並びに承認を求める件について
    第5号議案 美術館の原則と美術館関係者の行動指針について
    報告第1号 企画委員会及び研究部会の活動について
    報告第2号 東日本大震災復興対策委員会の活動について
    報告第3号 災害対策委員会の設置及び今後の活動方針について    
    報告その他 バイリンガル日本美術ウェブサイト(案)について
  6.閉会挨拶
 
 特別講演会 17:15~18:00
  演題:「アンラーニング(Unlearning)としての美術」
  講師:佐伯 胖 氏(田園調布学園大学大学院教授)
      
 
第2日/5月26日(金)9:30~
 美術館視察 神奈川県立近代美術館

レポート

 総会は、会員館178館、277名の出席によって総会が開催されました。黒岩祐治神奈川県知事の歓迎挨拶、圓入由美文化庁文化財部美術学芸課長の来賓挨拶の後、神奈川県立近代美術館の水沢勉館長を議長として総会が開催されました。平成28年度事業報告及び収支決算、平成29年度事業計画案及び予算案が審議され、承認された後、会員館として安曇野山岳美術館、大田区立龍子記念館、熊本県立美術館、郷さくら美術館、苫小牧市美術博物館、まなびあテラス、公益財団法人水野美術館、韮崎大村美術館の入会が承認され、5月末現在の会員館数は388館となりました。このほかにも個人会員として5名の入会が承認され、賛助会員として新たに6社の入会が報告されました。
 また、役員の退任と選任については、会長から、逝去された伊藤文吉理事(前一般財団法人北方文化博物館長)、退任された谷新理事(前宇都宮美術館長)、白石和己理事(前山梨県立美術館長)の3名及び欠員1名の後任として、小池一子十和田市現代美術館長、草薙奈津子平塚市美術館長、冨田章東京ステーションギャラリー館長、出川哲朗大阪市立東洋陶磁美術館長の4名の推薦があり承認されました。その後、総会を中断し、新役員による臨時理事会において、埼玉県立近代美術館の建畠晢館長が会長に再任され、会長から副会長に徳川美術館の徳川義崇館長、国立国際美術館の山梨俊夫館長、長崎県美術館の米田耕司館長が指名されました(いずれも再任)。また、企画委員長には富山県美術館長の雪山行二館長が再任されました。
 総会再開後続いて、山梨俊夫運営制度研究部会長より「美術館の原則と美術館関係者の行動指針」の第10草案が総会に諮られました。この「原則と行動指針」については昨年の総会でも様々な議論があり、今回の総会においても制定に対して反対の立場の意見も含めて多くの議論がありましたが、昨今の美術館を取り巻く厳しい状況を勘案し、さらに運営制度研究部会が長年にわたって研究し、第10草案までブラッシュアップした内容であることに鑑み、この総会で議決すべきとの声も多く、挙手による採決となりました。結果としては総会参加者の圧倒的多数の賛成によって「原則と行動指針」は承認されました。
 報告事項としては、各研究部会の幹事の方々から前年度の活動報告と今年度活動計画の説明が行われた後、東日本大震災復興対策委員会の活動について、山梨委員長より報告があり、さらに理事会で決定されたとおり、この委員会を本日廃止し、代わって今後発生する大災害に対処するための災害対策委員会の設置が報告され、今後の活動方針について説明がありました。
 総会に続き、田園調布大学大学院の佐伯胖(ゆたか)教授より「アンラーニングとしての美術」という演題で特別講演がありました。「原則と行動指針」をめぐる議論が白熱したため、十分な時間がとれなかったことは残念でしたが、佐伯教授からは美術と子どもの発達や認知をめぐる大変興味深いお話をうかがうことができて、参加者からは非常に好評でした。
 総会2日目の26日は、多くの参加者が担当館をお願いした神奈川県立近代美術館、茅ヶ崎市美術館、平塚市美術館、横須賀美術館などを訪ねて展覧会を見学する一方、いくつかの研究部会が近隣で部会を開催いたしました。
 来年度の第67回総会は、富山県美術館を担当館として、2017年5月中旬に富山市で開催されます。多くの会員館にご参加いただくようお願いします。
(文責 機関誌部会幹事 鳥取県立博物館 尾﨑信一郎)
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