第63回教育普及研究部会会合報告

内容

(1日目)
・開会挨拶 山梨絵美子(千葉市美術館長)
・部会長挨拶 小坂智子(部会長/長崎県美術館長)
・会合趣旨説明、会場館スタッフの紹介
・発表 ① 「千葉市美術館における教育普及事業について」(山根佳奈氏)
・発表 ② 「開館30周年記念『千葉美術散歩』について」(西山純子氏)
・自由見学(8-7階)
・発表 ③「『ノック ノック!千葉市美術館をたのしむ4つの扉』について」(田口由佳氏、上田美里氏)
・発表 ④「さわれる美術館の体験と学校団体向けプログラムについて」(山下彩華氏)
・質疑応答、事務連絡
(2日目)
・発表 ⑤「『つくりかけラボ19 小森はるか+瀬尾夏美|
      へびと地層 風景から生まれる物語』について」(庄子真汀氏)
・グループで自由見学(5-4-1階)
・小グループで意見交換
・全体共有、質疑応答
・閉会挨拶 小坂智子(部会長/長崎県美術館長)
・事務連絡

 令和7年度・通算第63回会合は、開館30周年を迎えた千葉市美術館を会場に実施した。
 はじめに「千葉市美術館における教育普及事業について」〈発表①〉と題し、2020年の同館の拡張リニューアルを機に「体験・学び」を重視する中から生まれた(1)アーティストプロジェクト「つくりかけラボ」(子どもアトリエ)、(2)「みんなでつくるスタジオ」(ワークショップルーム)、(3)鑑賞教育「みる・しる・できる びじゅつプログラム」(常設展示室ほか)、(4)びじゅつライブラリー、についてご紹介いただいた後、開催中の企画展示「千葉美術散歩」について〈発表②〉、教育普及の視点を活かして企画・実施された春の展覧会について〈発表③〉、学校団体向けプログラムにおける工夫について〈発表④〉、開催中の「つくりかけラボ19 小森はるか+瀬尾夏美|へびと地層 風景から生まれる物語」について〈発表⑤〉、それぞれの企画担当の方々よりご紹介いただいた。一つ一つの活動は、バラバラに完結するのではなく、美術館全体にゆるやかな繋がりや良い循環が生まれ、「体験と学び」が蓄積されることが目指されている。座学に加え、展覧会見学と小グループでのツールの体験、施設見学も実施し、終わりに参加者同士でのディスカッションと質疑応答を行った。
 参加者アンケートには、「普及事業の目指す方向性が他部署にも共有され、協力しながら取り組みが進められていることが印象的でした」「縦長の館内、そして職員の方のゆるやかなつながりを言葉だけでなく配布物・掲示物などさまざまな場面から感じとることができました」「館の特性を細やかに分析して、どんな方も楽しめる、ひらかれた館のあり方を試行錯誤し続けているその姿勢に感銘を受け、励まされました」「美術館を出た後に来場者にどのようになっていって欲しいかという視点を持って活動されていることも学びになりました」「活動の概要だけでなく目的、効果も伺う事ができ、自身の足元を見つめ直す機会になりました」「5年間の変化を聞けたことで、段々と浸透・展開していくさまも感じることができました」「活動の記録を残していく大切さも痛感しました」といった感想が寄せられた。千葉市美術館の30年の軌跡と、近年の特徴ある活動に触れ、参加者一人ひとりが刺激を受けつつ自身の活動のこれまでとこれからをポジティヴに思考する機会となった。
 なお、発表の一部は収録し、動画共有プラットフォームVimeo上で部会員に向けて公開した(期間:12月25日~2026年1月30日、視聴回数68回)。
(報告者:教育普及研究部会幹事/アーティゾン美術館 細矢 芳)

出席者

部会員67名(1日目58名、2日目53名、事務局1名)

教育普及研究部会過去の活動

日時
2025年12月3日(水) ~2025年12月4日(木)
場所
千葉市美術館
11階講堂、展示室ほか(8階、7階、5階、4階、1階)